柴田周弥(会計情報学科)
経済産業省主催「国際即戦力育成インターンシップ事業」第4期生
はじめに
私は2015年度、経済産業省が主催する「国際即戦力育成インターンシップ事業」の派遣生として選抜され、インドで6ヶ月間のインターンシップに挑戦しました。 フィリピンでの留学時、まるで無法地帯のような荒れ果てた道路、むき出しになった電線など、日本とは大きく異なるインフラ環境に衝撃を受けたことがきっかけで、このプログラムに応募しました。 途上国のインフラ事業に精通したい、そんな熱い気持ちが胸の中で芽生え、単身インドに乗り込む覚悟を決めました。右も左もわからないゼロからのスタート
派遣先企業と研修内容
私は、第一希望であったインドの大手財閥の一角、リライアンス社が運営するダハヌ火力発電所に派遣されました。 主な活動内容として、発電所事業全般の学習から始まり、資機材在庫部の労働環境改善業務、そして日本製の資機材調達プロジェクトを経験しました。インドでも歴史が深く、発電効率や環境面へ名高い実績を残す受入機関で、独自性を最大限発揮し、新しく先駆的なアイデアを提供することを目標に、改善活動に努めました。
成果
- 日本製の静電気除去シートの調達プロジェクトで責任者をつとめました。製造元の選定から、物流などの受入機関が持つ課題を全て解消し、品質・価格に見合った資材を提供しました。結果として、業務の安全性を高めることができました。
- 政府系電力会社の従業員を対象にした日本資材促進説明会を開催しました。受入機関だけでなく周辺地域を巻き込んで活動した結果、現地にとっては未知なる技術をより広範囲に普及させる役割を果たすことができました。
- 日本人講師として、現地の小学校や職業訓練校、婦人会に訪問し、エネルギー保全セミナーを4回実施しました。これらの機会を通じてエネルギーについて深く考えてもらうために、ディスカッション形式のプレゼンを行い、日本の文化を交えたエネルギー保全活動について発表しました。結果、多様な世代の地域の方々250名以上にエネルギーについて考えて頂く機会を提供できました。
~Break Time~
現地では、異文化交流にも積極的に取り組みました。中学時代から培ってきた「武道」の技術を活かして、武道クラブを創設し、毎週日曜日に現地の子供たちに護身術講習を実施しました。また、少しでもクラブ活動や護身術について知ってもらうために、実演発表会の場も設けました。その時浴びた、観客からの大歓声は今でも鳥肌が立つほど、生涯忘れることができない経験となりました。おわりに
本事業の派遣生として決まった時から、活動修了までの8か月間、多くの方々からご支援をいただきました。特に、特別講師が招かれて、危機管理や英語での交渉術、現地語研修など充実したHIDA事前研修プログラムや派遣時での現地JETRO事業所による安全管理サポートなど、多岐にわたるご支援のおかげで本活動に最善を尽くすことができました。最後になりましたが、本事業の主催された経済産業省をはじめ、本事業委託機関であるHIDAならびにJETROのご担当者様に心より御礼申し上げます。本当にありがとうございました。
「国際即戦力育成インターンシップ事業」について
ご関心のある方は、下記の情報をご参考ください。・HP
http://intern.hidajapan.or.jp