経済学部・大学院経済学研究科

TOP国際交流国際交流&グローバル人材育成 ≫ トビタテ!留学JAPAN 日本代表プログラム 第1期生

トビタテ!留学JAPAN 日本代表プログラム 第1期生

国際交流&グローバル人材育成のTopページ へ戻る

奥村 瑞貴 (社会システム学科2015年3月卒業、
           京都大学大学院地球環境学舎在学中)
     トビタテ!留学JAPAN 日本代表プログラム
       ―「新興国コース」 第一期生

トビタテ!留学JAPANという新しい流れ
 トビタテ!とは

イメージ  トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラムは、自分がコーディネートしたどのような留学でも申請できる留学奨学金です。また日本代表として選ばれると、自分の留学に加えて日本人代表として情報を発信する役目を担う、しっかりとした任務のある留学制度でもあります。
 私は第一期の書類選考に通り、二次面接に臨みましたが、その時出会った応募した留学希望者の多種多様さに本当に驚きました。応募者全員、とにかく全員が熱く自分の留学について語っていました。そしてさらに合格者はこの中から人一倍色濃くて、互いに「変態」と呼び合う程の個性がひしめき合っています。
 この制度は今までにない自由な留学計画で奨学金を申請できる自由なプログラムです。私は調査留学、ある人は語学留学とインターンシップ、またある人はスポーツ留学…といった具合に、プログラムへの挑戦のハードルの低さは学生にとって非常に嬉しい制度だと思います。

留学の目的

イメージ  私はすでに二回生の秋学期よりタイ・チェンマイ大学に交換留学制度で1年間留学していました。そしてその時期から農村地帯でのカドミウム公害の調査に立ち会う機会があり、四回生の時その地の公害をテーマに据え、卒業論文の執筆をしようと考えていました。そこで公害地帯の経済調査を行うにあたって、調査留学を計画し、このプログラムに応募しました。そしてプログラムのおかげで夏季休暇の大部分をタイですごして大きな規模で調査を行うことができました。
 私にとっては交換留学時期に始めた調査の集大成であり、また大学院に進学する際の研究の最初のステップとして非常に大事な調査でもありました。面白いのは、私はこのプログラムに受かってはじめて調査に本腰をいれ、そのまま大学院でも研究を続けようという意思が生まれたことです。それまで社会調査など本格的にやったこともなく、公害の知識もあまりなく、環境経済という学問分野すらあまり分かっていませんでした。そのため調査の準備として、就職活動を続けられないほどの勉強に追われ、そのままの勢いで先生の勧めで大学院を受験しました。もしかしたら今頃普通に就職して、のんびりと暮らしていたのでは…と思うと、この時が人生の転機といえる留学だったのではあるまいかと今では思っています。
 今は「公害がもたらす損出を可視化し、社会的にタイでの公害問題の解決の糸口をさぐる」ことに必死になっています。

トビタテが求める、私たち大学生

イメージ  「グローバル化が激しい、不確かで流動性のある世界で生き残る人材を…」といった事を、私はこのプログラムの研修で何度となく聞きました。「私たち日本人が、世界を相手に」という限定的な意味だけでなく、世界中の誰もが多種多様な文化や風習と入り混じりながらコミュニティを形成する際に必要になるスキルを身につけた人材に、君たちがなってほしいという願いだと思います。
 そのスキルというのは、私も海外留学を経験しているといっても非常に未熟なので、理解しきれているわけではありません。せめて自分が身をゆだねるコミュニティだけで心地よいからと閉じこもるのではなく、外から及ぼされる変化や違いにも理解しようと努力し、知識を得て学び続ける姿勢は大事にしていたいと思っています。
 このプログラムの運営側はさらに、私たち第一期生に留学経験を通して「これから自分はどんな人間になりたいのか」という疑問を問いかけていました。それは留学をただの海外での滞在だけで終わらせるのではなく、私たちの将来の姿にちゃんと反映させようと運営側が必死に取り組んでくださっている証拠でもあります。
 トビタテにはそれだけ大勢の「思い」が詰まったプログラムであり、応募のチャンスから大きく人生の選択肢膨らむ可能性のある制度です。
 誰にでも応募する資格があります。この制度を自身のスキルアップだと思う人にはどんどん応募して挑戦し、そこから自分の可能性を広げてほしいと思います。

滋賀大学受験を考えている方へ

 経済学部ではたくさんの経済にからむ分野の勉強ができます。私が今専門的に勉強している「環境経済学」も例外ではありません。環境と経済、開発と経済、財政と政治、政治と経済、経済学はたくさんのつながりを持っています。経済学だけだと何か聞いたところ味気がないと感じるかも知れませんが、膨大な分野の中から受験生の皆さんが面白いと感じる「○○経済学」が必ずあるはずです。
 また滋賀大学は留学の挑戦をしやすい大学だと思います。留学制度も提携大学がアジア圏内にもあり、交換留学が活発に行われています。アジアでは開発と経済、環境と経済などの時事的な問題を地肌で感じることができる有意義な留学ができます。興味があれば交換留学制度や、トビタテ!留学JAPANプログラムを使って臆することなく挑戦してほしいです。
 大学生となって様々なチャンスがめぐってくる時期に、「これは」という自分が欲しいチャンスがきたら、この大学でどんどん掴み取って欲しいと思います。それだけの環境が、滋賀大学には揃っています。