経済学研究科は、1973年(昭和48年)に経済学専攻と経営学専攻の2専攻の修士課程の発足から数え半世紀の歴史を有し、いまでは博士前期課程3専攻と博士後期課程1専攻からなります。
博士前期課程は、2024年4月の改組により、同じ彦根キャンパスにあるデータサイエンス研究科の協力によって日本初の経営分析学専攻を設置し、経済学専攻、経営学専攻、経営分析学専攻の3専攻となりました。その結果、本研究科では、経済・経営学領域の学問的専門性と多様性の上に、データサイエンスの高度な方法論が強化されます。
2003年(平成15年)には、リスクを研究対象とした博士後期課程(経済経営リスク専攻)が設置されました。いまでこそ新型コロナウイルス感染症、ロシアのウクライナ侵攻、各地の災害などもあり、VUCAの時代・状況においてリスクにいかに対処すべきが盛んに議論されるようになりました。しかし、20年以上も前に、リスクを経済活動の基本概念に位置づけ、滋賀大学にユニークな専攻を立ち上げた意思決定には先見の明が感じられます。
こうした伝統の上に、これからも国立大学最大の規模と多様性を誇る経済学部の特質や資源をフルに活用し、データサイエンス研究科の協力も得ながら、大学院教育プログラムの充実を図り、新しい時代に通用する人材の育成に取り組んで参ります。この滋賀大学におきまして修士・博士の学位を目指してみようという皆様の挑戦をお待ちしています。
経済学研究科 研究科長 岡本 哲弥